電力株比較・今後の見通し:2018年 2019年

2018年5月11日時点の株価、実績PBR、実績BPS、1株配当は以下の通りとなります。

電力会社 株価 実績PBR 実績BPS 1株配当 配当
東京電力(9501) 562 0.55 1030 0 無配
中部電力(9502) 1741 0.76 2285 40 増配
関西電力(9503) 1590 0.98 1627 35~50 増配
中国電力(9504) 1413 0.84 1676 50 維持
北陸電力(9505) 1104 0.73 1509 0~10 無配
東北電力(9506) 1443 0.99 1463 40 維持
四国電力(9507) 1384 0.91 1516 30 維持
九州電力(9508) 1297 1.16 1113 30 増配
北海道電(9509) 775 1.04 742 5 維持

※ 株価が高いのは中部電力ですが、実績PBRのとおり割安であることが分かります。また、中部電力は電力会社の中でも突出した利益剰余金(1兆円以上)があるのも特筆事項です。

先ず、原発再稼働を控えている関西電力、四国電力、九州電力の3社にとっては、予定通りに原発再稼働(営業運転)を実現するかどうか裁判の仮処分などで原発停止させられないかの点が全てと言っても過言ではなく、営業利益、経常利益に大きく影響することになります。

次に、電力会社全体に言えることですが、2018年度前半( Q1、Q2 )の売上高については、3か月予報によれば「猛暑」となる可能性が高く、増収となる可能性が高いと言えます。

以下の記事通り、電力会社にとっては「厳冬や猛暑」は収益にとってプラスとなります。

◆ 大手電力、8社が経常増益=値上げで収入拡大-18年3月期

大手電力10社の2018年3月期連結決算が27日、出そろった。原油や液化天然ガス(LNG)といった燃料価格の上昇に伴う電気料金の引き上げなどで全社が増収。東北電力と九州電力を除く8社が経常増益を確保した。冬場の低温で暖房用需要が高まったことも収益に寄与した。
一方、電力小売り自由化で異業種の参入が進み、販売電力量は減少傾向にある。東京電力ホールディングスは前期比1.4%落ち込んだ。小早川智明社長は、自由化に伴う首都圏の販売状況に関し、「予想以上に競争(の激化)が進んでいる」と振り返った。
10社合計の燃料費は前期を4500億円強上回る約3兆8300億円。一方、関西電力は原発の再稼働により約730億円の燃料費削減効果があった。

時事ドットコムニュース(2018/04/27-21:26)

今年は下図の通り北日本(北海道・東北地方)を除いて、猛暑になる可能性が高い予報が出ています。ただし、気象庁の3か月予報は外れる場合も注意が必要です。

今後の株価の見通しについては、冒頭で申し上げた通り「関西電力、四国電力、九州電力」は予定している原発再稼働が行えるかどうかですが、個人株主が多く、日経225採用銘柄である「東京電力、中部電力、関西電力」は、株価上昇となるポイントをいくつか紹介します。

◆ 東京電力(9501):今後の株価の見通し(大幅上昇となるかのポイント・上昇材料)

・ 新潟知事選挙で原発容認派知事が誕生した場合、株価の大幅上昇と復配の可能性がある。

・ 2019年以降はJERAによって大きな利益を享受することができる。JERAの収支水準として「 2025年度に純利益額2,000億円程度の水準 」

・ 売上高、営業利益、経常利益、純利益の全てが電力会社で断トツ1位である東京電力が、いかに早く公的資金を返済することができるかがポイントとなる。

 会計検査院は、東京電力福島第一原発事故の賠償や除染費用などに充てる公的資金が上限の13・5兆円に達した場合、東電から全額を回収するのに最長34年かかるとの試算を発表した。

◆ 中部電力(9502):今後の株価の見通し(大幅上昇となるかのポイント・上昇材料)

・ ギネス認定された最新鋭の高効率LNGを火力主体としており、原発の再稼働なしでも安定した大幅な黒字を実現することができる。現時点で司法リスクがない。

・ 2019年以降はJERAによって大きな利益を享受することができる。JERAの収支水準として「 2025年度に純利益額2,000億円程度の水準 」

・ 2021年度には、重油、LNGよりも低コスト発電となる最新鋭の石炭火力発電所が武豊で稼働開始予定である。旧来の石炭火力より遥かにクリーンであり、そしてLNGよりも低コスト発電を実現して大きな利益を生むことができる。

・ 2020年代後半に経常利益2倍の目標としており、JERAの存在によって将来有望である。

中部電力は27日、2020年代後半までに連結経常利益を2500億円以上とする経営目標を公表した。18年3月期見込み(1250億円)の2倍。東京電力ホールディングス(HD)と共同で設立し、火力発電事業を移管するJERA(ジェラ)を通じた燃料調達の合理化、海外発電事業拡大を想定した。

◆ 関西電力(9503):今後の株価の見通し(大幅上昇となるかのポイント・上昇材料)

・ 原発再稼働が最も進んでおり、今期は原発4基体制で大幅な収益改善を期待できる。

・ 原発立地地域である福井県知事が原発再稼働の容認派であることから、現時点で再稼働を行っていない残りの原発3基も再稼働できる可能性が高く、2020年以降は原発7基体制として非常に大きな経常利益、当期利益を得られることを期待できる。

関西電力は以上の2点だけを上昇材料として挙げましたがこの2点が非常に大きく、最終的な原発稼働7基体制となれば、東京電力や中部電力を越えた経常利益を期待することができると言えます。中部電力は、浜岡原発の再稼働が実現しない限り東電や関電のように非常に大きな大幅上昇は期待できないかもしれませんが、司法リスクがなく安定して株価と配当が上昇していくと可能性が高いと思います。

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