電話による世論調査は携帯電話を含めると結果は大きく変わる事実

世論調査において、RDD方式の電話調査で「携帯電話」を含めずに「固定電話」のみを対象とした場合に、いかに偏りのある調査結果になってしまうことを理解して頂くために、先ずは、総務省で公開されている「固定電話の契約数・携帯電話の契約数」の状況を見てみましょう。

出典:総務省|平成29年版 情報通信白書|提供状況

上図の通り、固定電話の契約数は携帯電話・PHSの契約数の7分の1であることが分かります。また、固定電話の契約者数は10年以上連続して減少し続けていることが分かります。さらに以下のニュース通り、2017年度末には契約者数は1987万となりました。

この固定電話の世代ごとの保有状況ですが、20代では5.2%30代は29.3%となっています。全世代の平均は70%ですが、20代・30代は確実に固定電話離れしていることが分かります。

出典:ガベージ ニュース( 全体では71.0%、20代世帯では5.2%…固定電話の保有状況 )
http://www.garbagenews.net/archives/2067587.html

参考:総務省統計調査データ:通信利用動向調査
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05a.html

以上のことから分かる通り、携帯電話を含めていない電話による世論調査は、若者世代の声が反映されていないことが分かります。特に、20代や30代、そして独身世帯などの声です。

特に20代と30代からの支持が多い安倍政権の支持率について

それでは、実際に以下の調査結果の違いが分かる世論調査の結果を見ていきましょう。

・「 固定電話のみを対象とした電話による世論調査 」
・「 固定電話と携帯電話を対象とした電話による世論調査 」

これらの違いが明確に分かる、結果が反映される世論調査は「安倍政権の支持率」です。なぜなら、20代・30代の世代は安倍政権を支持している人が多い世代であるからです。安倍政権に対する若者支持の割合が多いのは各社の世論調査からも明確になっている事実です。

先ず、固定電話のみを対象とした電話による世論調査(安倍政権 支持率)の結果は以下です。NNN(日本テレビ世論調査)による調査結果ですが、NNNでは2018年7月21日までは電話による世論調査において携帯電話を含めていませんでした。

◆ 2018年3月の安倍政権の支持率( 固定電話のみを対象としたNNNによる世論調査結果 

次に、固定電話だけでなく携帯電話も対象とした電話による世論調査(安倍政権の支持率)の結果は以下の通りです。こちらはNHKによる世論調査の結果です。

◆ 2018年3月の安倍政権の支持率(固定電話と携帯電話を対象としたNHKの世論調査結果

以上の通り、固定電話のみを対象とした世論調査の場合、安倍政権の支持率は約30%であり、若者世代の声が反映される固定電話と携帯電話を対象とした世論調査では政権支持率は約44%となります。調査結果に14%のズレが発生していることが分かります。

そして、いかに固定電話のみを対象とした世論調査の場合、若者世代の声が反映されていないことが分かります。

NNNが固定電話だけでなく携帯電話も対象に含めた結果

以下の世論調査の結果を見れば、携帯電話を対象としていない世論調査がいかに信頼性のない世論調査であったということがよく分かります。

2018年7月からNNNは電話による世論調査方法として、固定電話だけでなく携帯電話も含めることになりました。その結果の安倍政権の支持率を見ると約45%とあります。

それでは、固定電話と携帯電話の両方を対象としているNHKの世論調査の結果を見てみます。なんと、世論調査が同じような結果となりました。携帯電話を含めていない場合は、支持率の調査結果に14%の差もあったのに、携帯電話を含めると調査結果の差は1%となりました。

ダメ押しとして、同時期に実施されたテレ東・日経世論調査の結果も見てみましょう。日経の世論調査でも固定電話だけでなく、携帯電話も対象となっています。なんと45%です。3社がほぼ同じような世論調査結果であることが分かりますね。

世論調査の結果を見る際には、固定電話だけでなく、携帯電話を対象に含めているかどうかを確認して携帯電話を対象としていない場合、信頼性のない偏りのある調査結果となることは、明白ですので注意しましょう。携帯電話も対象としている場合、以下のように「携帯電話」と明示されているので、明示されていない場合には信頼性に疑問を持ちましょう。

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