ソフトバンク(9434)株をお勧めしない、買わない4つの理由

ソフトバンクグループの日本での中心的な事業会社ある「ソフトバンク株式会社」が12/19に上場します。事業内容からも分かる通り、ソフトバンク(9434)は通信セクターの銘柄です。

個人投資家にも照準を合わせて、上場によって2兆円以上を調達することを考えている孫さんですが、このソフトバンク(9434)株は「買い」なのでしょうか。当方は次の4つの理由からソフトバンク(9434)株は買いませんし、お勧めしません。今回はその理由を紹介します。

ソフトバンク株を買わない理由 1:料金の値下げ圧力と楽天参入

ソフトバンク株の上場が数年前の話であれば、間違いなく「買い」だという記事を書いていたと思いますが、現在では政府からの携帯電話料金の値下げ圧力によって、もう今までのような異常な大きな利益を得ることは難しくなります

2018年10月31日、NTTドコモは2019年3月期の第2四半期決算説明会のなかで「携帯電話の利用料金を2~4割程度引き下げる」と発表しました。docomoだけが値下げすれば、KDDIやSoftbankは選ばれなくなってしまいますから、当然、キャリア3社がある程度の値下げをすることになります。つまり、今までのような営業利益を得ることは難しくなります。

さらに、今まではキャリア3社だったのが、楽天参入によりこれからはキャリア4社となりますから競争激化は必至です。ソフトバンク(9434)の収益の柱となる以下のコンシューマ事業はかつてない厳しい競争にさらされることになります。

Business Journalの記事に興味深い記事があったので以下に紹介します。

ソフトバンク、携帯子会社上場を巨額有利子負債の削減に利用か…少数株主の利益を蔑ろ

~省略~

だが、ソフトバンクの事業の先行きには懸念材料が多い。孫氏は11月のSBGの決算会見で、政府からの携帯電話料金の値下げ圧力について「値下げしても増益を確保できるようにする」と強調した。第5世代(5G)移動通信方式への設備投資は巨額になるうえ、楽天の参入による競争激化は待ったなしだ。SBGの有利子負債を削減する手段としてソフトバンクのIPOがなされたとするなら、親会社以外の少数株主の利益はどうなるのだろうか

親会社の意向が優先され、子会社の少数株主が不利益を被る懸念は常につきまとう。親会社が上場しているにもかかわらず、子会社をIPOして、さらに資金を得ることに対して疑問の声もある。

SBGとソフトバンクの場合、孫氏の判断がソフトバンクの経営に影響を及ぼすことは間違いない。SBGはグローバル企業と評されるが、「基本的には孫氏の“個人商店”であることに変わりはない」といった証券関係者の辛口の評価がある。

~省略~

ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/2018/11/post_25611.html

ソフトバンク株を買わない理由 2:NTTドコモとKDDIが割安株

通信セクターには、増益増配を続けている優良銘柄であり、キャッシュリッチ銘柄でもあるNTTドコモ(9437)とKDDI(9433)が存在します。

2018年10月31日のドコモ値下げ発表により、異常なほど株価が下落してしまっただけでなく米中貿易摩擦などに現在地合いが良くないこともあり、現在も割安株です。PER、PBR、ROEのどの指標を見ても間違いなく「買い」だと言えます。配当利回りの高さも魅力的です。

■ NTTドコモの配当利回りは4.24%

■ KDDIの配当利回りは3.84%+優待

個人投資家によっては、NTTドコモ(9437)KDDI(9433)ソフトバンク(9434)の3つの銘柄を保有する人もいらかもしれませんが、そうすると通信セクターに集中投資しすぎであり11月1日のような通信セクター全体の下げが発生した際に大きな損失が発生してしまいます。

株式投資の安全な投資方法の基本は「分散投資」ですから、通信セクターで株を買うのなら、現時点で超優良株ともいえる「NTTドコモ」または「KDDI」の保有がお勧めです。つまり、通信セクターの銘柄選択で「ソフトバンク」はあまりお勧めできません。

ソフトバンク株を買わない理由 3:5Gでファーウェイと提携

ソフトバンクはファーウェイと5Gの実証実験を行っています。

このプレスリリースは、2017年時点では全く問題ありませんでした。

しかし、安全保障上の観点で今年8月には以下のニュースが報道されました。

◆ 中国通信機器2社を入札から除外 日本政府方針 安全保障で米豪などと足並み
⇒ https://www.sankei.com/politics/news/180826/plt1808260002-n2.html

さらに、11月にはアメリカ政府から日本に対しファーウェイ製品の不使用が要求されました。

◆ 米政府、日本など同盟国に中国「ファーウェイ」製品不使用を要求
⇒ https://www.sankei.com/world/news/181123/wor1811230011-n1.html

米中貿易摩擦が完全に解決すれば少し状況が変わってくるかもしれませんが、5G分野においてファーウェイとソフトバンクは提携している点は将来的には大きなマイナス要素となる可能性があります。ソフトバンクが5G基地局のインフラにどのような通信機器を使用しているのかをしっかりと認識した上で株式投資をすることをお勧めします。

ソフトバンク株を買わない理由 4:日韓関係悪化と韓国への投資

この4つ目の理由でソフトバンク株を買わないと決めている人も多いかと思います。

ソフトバンクは韓国に対して積極的に投資しています。しかし、韓国の国際法違反ともいえる徴用工判決、国家間の合意を一方的に破棄した慰安婦問題など、韓国に対して良い感情を持つ日本人は少なくなっており、確実に日韓関係は悪化しています。

そのような中で、ソフトバンクは韓国に対して20億ドルの投資を行うことにしました

韓国に対して良くない感情を持っている日本人は、3キャリアの中でソフトバンクのスマホは選ばないようになる人は増えてくると思います。また、保守層の人もソフトバンク携帯を敬遠すると思います。これでは幅広い層からの契約を得ることは難しいです。

また、政治的には中立でバランスの良いマーケティングを考えるべきなのに、YモバイルのCMではTWICEを起用するなど、ソフトバンクの韓国推しは残念なことに、幅広い層の消費者から共感が得られるものになっていません。トヨタのマーケティング戦略を学んだ方がいいです!

以上の理由から、収益の柱となるコンシューマ事業においてNTTドコモ、KDDI、楽天を押しのけてソフトバンクが勝者になる可能性は低いと考えています。そして、紹介した4つの理由からもソフトバンク株は個人的にはお勧めできません。

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