オリックス(8591)の2020年3月期決算は以下となりました。
新型コロナウィルスの影響を受けながらも、前期税引き前は4%増益で着地する結果となり、健闘した決算となりました。また、21年3月期の配当は中間期で35円を明示しただけでなく、通期の配当性向を50%(2021年3月期限り)にまで引き上げることになりました。
新型コロナウィルスの影響で21年3月期は減収減益となる可能性が高いと言えますが、減収幅が小さい場合には、配当性向50%によって大きな増配となる可能性もあります。
セグメント業績は、以下の通りです。
・ 減益:法人金融サービス
・ 減益:メンテナンスリース
・ 減益:不動産
・ 増益:事業投資
・ 減益:リテール(旧ハートフォード生命で損失計上)
・ 増益:海外
増益となったセグメントの「事業投資」と「海外」を見てみます。
◆ 事業投資
・ PE投資で2件の売却益、コンセッションも好調(新型コロナの影響は21.3期以降)
・ 国内の太陽光発電事業は堅調に推移
◆ 海外
・ 19.3期の新規投資が貢献(NXT Capital, Avolon)
・ OCEでRobecoSAMの一部門(ESGデータの収集・分析・評価部門)売却
・ 為替影響▲46億円
米国で営業貸付金、航空機事業でオペレーティング・リースが伸長していましたが、2021年3月期は「海外事業」は厳しい状況になると思います。
全ては、世界的な新型コロナウィルスの感染状況、ワクチン開発状況が2021年3月期の業績に大きく影響を与えることになりそうです。